着物の柄の意味に込められた願いとは?代表的な12の柄をご紹介!

着物の柄の意味に込められた願いとは?代表的な12の柄をご紹介!

着物には様々な柄がありますよね。花や鳥、幾何学模様まであって、それらはずっと昔から人々に受け継がれ、着物の上に描かれてきました。

そして長い年月を経たものの多くがそうであるように、着物の柄には実は意味があるのです。

せっかく日本生まれたのですから、普段から着物を着る人も滅多に着物を着ない人も、この機会にその意味を知ってみませんか?

本記事では、代表的な着物の12の柄とその意味についてお届けします。

着物の柄の意味①:鶴

着物の柄の意味①:鶴

着物の柄の中でも特に意味がわかりやすいものが「鶴」です。鶴は昔から幸福の象徴の瑞鳥として知られた鳥ですから、着物に描かれる柄としての意味も「吉祥」、つまり幸福です。

ざっくり言ってしまえば縁起がいいという意味の柄なのですが、ストレートに意味が伝わる柄ということで、結婚式などのおめでたい席で好んで着られます。

着物の柄の意味②:

着物の柄の意味②:桜

日本人の多くが好む「桜」の花ですが、古くは豊作祈願の花見の宴に鑑賞された花で、そこから縁起がいい花という意味が発生しました。

季節の花ですが年中着ることができ、見た目にも美しい柄ですから便利に着ることができます。ただ、

桜は早く散る花の代表選手でもありますから、結婚式などで、縁起をかなり気にするような方がいらっしゃる場合には避けたほうがいいかもしれません。

着物の柄の意味③:亀甲

着物の柄の意味③:亀甲

正六角形を繋いでいった、まるで亀の甲羅の模様のような柄は「亀甲」模様と呼ばれています。亀の甲羅によく似ていることから「亀甲」と呼ばれているのですね。

そして亀は長寿の象徴ですから、当然柄としての意味もまた長寿です。そして長寿を示す柄は縁起の良い柄ということで、鶴と同様におめでたい席などに好んで着られます。

着物の柄の意味④:青海波

着物の柄の意味④:青海波

Wi-Fiのアンテナマークのような扇型を波に見立てた「青海波」は、穏やかな波のように穏やかな生活が続くようにという意味が込められた柄の着物です。

多くの場合は他の柄と組み合わされていて、単独で使用された着物は稀ですが、こんな幾何学模様のような柄にも深い意味が込められていると思えば、着古した着物の印象も特別なものになってくるのではないでしょうか。

着物の柄の意味⑤:

着物の柄の意味⑤:菊

見た目にも美しい「菊」の花の柄は非常に多くの意味を持っています。鶴や亀と同様に長寿の象徴であり、そしてそこから転じて無病息災を願う柄でもあり、さらには心身の健康、果ては邪気払いさえ意味します。

このように多くの場面に適用できる意味を持った柄ですから、どのような場面であってもオールマイティに使っていける着物の柄であると言えるでしょう。

着物の柄の意味⑥:

着物の柄の意味⑥:扇

形自体は青海波とよく似ていますが、より写実的に「扇」を写し取っているものは青海波でなく「扇」柄といって良いでしょう。

扇は「一富士二鷹三茄子」の次である四番目に挙げられるほど縁起の良いもので、末広がりの形から繁栄や発展を願う柄として扱われています。

着物の柄の意味⑦:糸巻き

着物の柄の意味⑦:糸巻き

最近はあまり見かけなくなりましたが、裁縫などで使う糸巻きもまた縁起の良い柄の一つです。糸巻き柄の着物は、糸がどこまでも長く伸びますから、長寿を願う意味が込められているのですね。

着物の柄の意味⑧:鳳凰

「鳳凰」は伝説上の鳥で、幸福の象徴するための存在です。そのためいうまでもなく鳳凰の柄は縁起を担いだものであり、また見た目も非常に美しく華麗なため、着物の柄にもよく採用されています。

着物の柄の意味⑨:丸紋

「丸紋」は丸、つまり円形を用いて作られた柄のことです。丸を並べたり重ねたりすることによって複雑な幾何学模様を作り出し、着物の上を美しく彩ります。

円形は「縁」につながるとされ、良縁を祈願するために花嫁衣装などによく用いられます。

単純な柄の着物ではありますが、思いもよらず深い意味がある柄なのです。

着物の柄の意味⑩:熨斗

「熨斗」は現在では贈り物などに付ける飾りを指すことが多いですが、元は熨斗鞄と呼ばれる神様への捧げものであり、この神への祈願が転じて長寿を願う意味の着物の柄となりました。

着物の柄の意味⑪:

三角形を上下左右にひたすら並べていった「鱗」柄は、着物というよりはその下に着る長襦袢などに用いられる柄ですが、「鱗」柄も実は縁起の良い柄の一つです。

というのも鱗柄には厄除けの意味があり、そのため厄を払ってくれる演技の良い柄として用いられるようになったのです。

着物の柄の意味⑫:鴛鴦(オシドリ)

仲の良い夫婦の例えとして用いられる「鴛鴦」は、そのままズバリ、夫婦円満を祈願する縁起の良い柄です。

現実のオシドリは夫婦愛とは無縁の生態をしているそうですが、ともかく柄としてのオシドリは夫婦愛を意味する柄として着物に用いられています。

まとめ

着物によく用いられる柄とその意味について紹介して着ましたが、どれか印象に残ったものや自分やだれかが着ていた着物の柄がありましたか。

着物の柄の意味は、別に知らないからといって着物を着れないものではありませんが、しかし知っておいて損のないものです。

せめてお祝い事の席で相手に祝意を伝えるためにも、一つか二つ覚えてみてはいかがでしょうか。


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