[喪中はがき]について、専用の切手はある?

喪中はがきや切手には決まりがある!今さら聞けない知識を詳しく紹介

ライターのnabexです。はがきにはいろいろな時期に出すものがありますが、そのなかのひとつが「喪中はがき」です。しかし、「喪中はがき」って何?という人もいるかもしれません。

そこで本記事では「喪中はがき」についてのマナー、出し方や選び方、切手などについてみていきましょう。

「喪中はがき」って?

「喪中はがき」って?

「喪中はがき」とは、「近親者が亡くなってから1年以内の正月」に出される、年賀状ではない挨拶状です。

12月の上旬に届くようにするため、11月ごろから準備をしておくという風習があります。

喪中はがきというものは、お正月の年賀状を送れないことを知らせるもので、近況・慶事などについては書かないのがマナーとなります。

喪中の意味

喪中(もちゅう)というのは、いったいどういった意味なのでしょうか。
聞いたことはあっても意味については知らないという人もいるでしょう。

近親者を亡くした場合、一定期間死を悼(いた)んで身を慎むことを「服喪(ふくも)」「忌服(きふく)」と言います。

昔は門戸を閉じて酒や肉を飲食せずに、ほかにもいろいろなことを断つというような風習が生活に息づいていました。今日もそれが部分的に受け継がれているのです。

忌服期間中は、故人の冥福を祈って派手な行動等を慎みます。門・正月飾りの注連縄・門松など、鏡餅などの飾り付けに正月料理や、お屠蘇(とそ)でのお祝いもしません。

年始まわり・神社 仏閣の初詣も行わないのが一般的となっています。

喪中はがき専用の切手をご存知ですか?

喪中はがき専用の切手をご存知ですか?

画像:ゆうびん.jpより

喪中はがきには、「専用の切手」があることをご存知でしょうか?
切手にもいろいろな種類がありますが、喪中はがき専用切手もあるのです。

喪中はがきの正式名称は「年賀欠礼状」。
喪中期間のお正月は新年を祝うあいさつをしないことを謝るものです。

喪中はがきは、喪中であることや自分の周囲の人の不幸を知らせるためのはがきと思う人もいますが、もともとは「喪中であるために新年の喜びをお伝えできず失礼します」といった内容の挨拶状です。

この喪中はがきには専用の切手があり、「弔事用62円普通切手花文様」を使うことがマナー。

喪中はがきはもちろんカラフルな色合いではなく、薄い色の背景にするのが普通で、
これは薄い色を使うことで涙で滲むという意味を表していて、喪に服しているという意味も現しています。

「弔事用62円普通切手花文様」においても、うすい青色の絵柄になっています。

郵便局が喪中はがきのための切手としている弔事用花紋様で、青の地に灰・白の花のデザインの花文様切手で、落ち着いた色合いのために喪中はがきに合っています。花紋様は「弔事用」とされていて、この弔事用切手を貼って送くるのが形式的にはベストでしょう。

喪中専用はがきはあるのか

では喪中専用のはがきがあるのかというと、これはありません。
自分でパソコンで作って印刷~プリントしたり、業者に頼んだりしてはがきを作成することもできます。

はがきは、普通のはがきとインクジェットはがきというものがあって、印刷の場合はインクジェットはがきを使うことで印刷をきれいにすることができます。

喪中はがきの歴史はあまりない

喪中はがきの歴史はあまりない

喪中はがきの風習のはじまり

喪中はがきを送るという風習は、比較的最近からできたもののようです。

地方によっても若干マナーが違っていたりします。年賀はがきは明治時代に国民的に定着した風習で、この年賀はがきを出さないことを詫びる喪中はがきの誕生は当然それより後の時代になります。

明治31年、英照皇太后の大喪によって年賀状を出さない詫び状を出すということが始まっていたようです。

喪中はがきを出すのは、どれほどの親族の不幸からなのでしょうか。
これには多少違いがありますが普通は「二親等」までが亡くなることで喪中はがきを送ることが一般的とされています。

ちなみに「一親等」というのは両親・配偶者・子のことで、「二親等」というのは兄弟姉妹・祖父母・孫のことです。

なぜ二親等なのかという特別な理由は存在せず、二親等でも同居していないからなどの理由で送らない人もいたり、故人とつながりが深いから二親等内でない場合でも送る人もいるようです。

喪中はがきを送るかどうかの目安

喪中はがきを送るかどうかは、「故人と生活を一緒にしていたか」が目安のひとつになるでしょう。

ただ最近では「一親等」、故人に親しかった人のみに送るという人も増えています。

喪中はがきは基本的に、通常お正月に年賀状をやり取りをしている人を対象として送ります。

故人のお葬式で喪主として務めた場合は、生前に故人と年賀状を送りあっていた友人・知人、葬儀参列者の方にも送ります。

すでに喪中ということを知っているという親族・親戚等には送らなくてもよいとされています。

会社の取引先等、ビジネスで年賀状を送っている人にも、気を遣わせるということから送らないことが多いようです。

喪中はがき専用切手の買い方

喪中はがきの買い方

喪中切手やはがきは郵便局へ

はがきや喪中専用「弔事用62円普通切手花文様」を買うには、一部コンビニが取り扱ってはいますが用意していないところがほとんどなので、郵便局が手っ取り早いでしょう。

「喪中はがきを使いたい」窓口のと局員さんに言えば「弔事用62円普通切手花文様」とはがきを用意してくれるでしょう。

切手のない私製はがきを使うときはもちろん切手を買って貼ることになるので、郵便局で弔事用花文様切手だけを買って貼ってから送付しましょう。

切手の柄を気にする必要はあまりありませんが、キャラクターなどの模様・派手な柄というのは弔事用ではないので、喪中専用の花文様以外のほかの切手を喪中はがきに使うきは、おとなしい柄やシックな色のものを選びましょう。

喪中はがきを出すときの切手の貼り方

喪中はがきを送るときは、切手を貼る場所にもマナーがあります。
喪中はがきで切手を貼る場所は、左上部に貼るのがマナーです。

また、貼る場所の範囲にも決まりがあって、左上部から縦7.0cm×横3.5cmの範囲内で貼らなければなりません。なぜかというと、これが切手の上に消印が押せる範囲であるため、この範囲から出ていると切手の上に消印を押すことができないからです。

「弔事用62円普通切手花文様」以外の切手では、喪中はがきに使われているイラスト柄・文章の内容・季節感に合わせることで印象に残るような喪中はがきになるでしょう。

喪中はがきの書き方

喪中はがきの書き方

喪中はがきの内容についてですが、どういう文章を書けばいいのかわからない人もいるでしょう。喪中はがきの文章の内容は、だいたい決まった構成があります。年賀状を夫婦いっしょで出しているときは、喪中はがきも同じく連名という形で出すこともできます。

悲しみを表すという意味を持つ薄墨の筆ペンを使い、内容としては

  • 「喪中のため年末年始においてのご挨拶をご遠慮します」といった挨拶文
  • 誰が・いつ・何歳で亡くなったのか、ということなどの喪中についての説明
  • 結びのお礼などの挨拶

という構成があります。

そして、喪中はがきの書き方において大切なポイントが「年賀」という言葉を書かないことです。これは「年始」「年頭」「新年」等の言葉にします。

なぜなら、新年であっても「賀すべき(祝福する)」気持ちになれないという、親族を失った心を表すからです。

そのため、「年賀」と言う言葉を使わず、「年始/新年/年頭のご挨拶をご遠慮申し上げます」という文章になります。

誰が・いつ・亡くなったかの文章やお世話になっているお礼、これからも変わらないお付き合いを願う文章を書くときのポイントは、「行頭一字下げはせずに、句読点も入れない」のが一般的マナーです。

最後に「喪中はがき」を差し出した月を記入します。数字は十月、十一月、十二月という風に漢数字として表記します。

書き損じたはがきを郵便局で交換

書き損じたはがきを郵便局で交換

郵便局で交換してくれる場合

「喪中はがき」を自分で作成しているときに、どこかで間違えたりインクのにじみ等によって使えなくなったはがきのいわゆる「書き損じハガキ」や、いらなくなった使っていない切手やはがきなどを処分したいと思いませんか?

そんなときは、手数料を支払って新しいはがきと交換することができます。ここで注意したいことは、郵便切手・ハガキの料金の表示している所が切れている・読めない等の場合、交換してくれないということです。

それ以外のただの書き損じ・印刷ミス・宛名間違いなどでは交換してくれます。

切手をたくさん買いすぎて、余っている場合でも交換してくれます。

また、年賀はがきを買ってから身内に不幸があって今年は使えなくなったものは、無料で交換してくれます。

通常はがきと交換してもらって、喪中はがきにするとよいでしょう。切手の交換もできるので、弔事用切手と交換することも可能です。郵便局に行くという手間はありますが、捨てるよりはなるべく有効利用したほうがいいですよね。

切手SHOPを利用してみる

それでも、切手・はがきを購入するために郵便局に行くのが面倒という人もいるかもしれません。

そんなとき近頃では、郵便局のネットサイト「切手SHOP」を使ってみるという方法もあります。

10枚単位で注文することになりますが、このサイトで5,000円以上注文したら配送料が無料となります。

他のネットショップと違って、配送する時期がクレジットカード払いなら約1週間後に、振り込みなら入金が確認されてから約10日後になっているので、喪中はがきを作成するときに時間の余裕がある場合「切手SHOP」を利用するということもできるでしょう。

喪中はがきというものは「喪中のため新年の年賀状を控えさせてもらう」ということを知らせる役割があるため、投函する時期はなるべく早めを心がけ作成しましょう。忙しい・枚数が多いときは、ネットに注文ですぐに作成することが可能です。便利なサービスを使って、すみやかに手配を進めたいですね。

まとめ

喪中はがきのマナーや出し方について紹介いたしました。

喪中はがきについて、これまではあまり知らなかったという人もいるかもしれません。

年賀状はもちろん誰でも知っているような風習ですが、喪中はがきとは喪中のときは年賀状を出さないことを詫びるという意味を持つのですね。

また、喪中はがきに貼る専用の切手があるということもご紹介しました。

日本は現在、世界でも類を見ないというくらいの超高齢化社会に突入しています。

今まで喪中はがきというものを知らなかったという人も、これからは、友人や知人が多くて年賀状をよく出している人は、周囲に不幸があったときはこういうはがきを出す風習があるということを覚えておきましょう。


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