【解説】昔収集した切手の価値・値段は?おすすめ収集方法も
切手収集は、ひと昔に前にブームになりました。そのため、昔は趣味で切手を収集していたという方も多いでしょう。
ピンセットで大事に扱っていた切手の、現在の価値について説明します。懐かしい切手収集の仕方もあわせて紹介します。
切手収集は一大ブームに
今でこそマイナーな趣味となった切手収集は、昔は「趣味の王様」とも言われるほどの趣味で、「切手ブーム」が起こったくらいでした。30代~40代のみなさんなら、たいてい身近な人で切手を集めていた人がいましたよね。
国民的な人気マンガ「ドラえもん」の話にも登場していたので、覚えている方もいるのではないでしょうか?
切手やはがきがマイナーになったのは、やはりネットのメールが発達したという側面があるでしょう。最近の方の中には、「切手収集ってなに?」という人もいるでしょうから、切手収集について説明してみましょう。
切手収集とは、その名の通り切手を集めることです。切手というのは、郵便におけるサービスの料金を払ったことを証明する小さな紙です。
昔ピンセットで大切に扱い収集していた切手は、現在どれくらいの価値があるのでしょうか?ひょっとしたら価値が上がっているかもしれませんよ。
切手収集の歴史について
切手を趣味によって収集するという行為は、1840年に世界初の切手がイギリスで発行されたときからすでに始まっていたとされています。
初期の切手収集は、化粧室の壁紙作りのために使用済みの切手を大量に集めるといった、現在のような珍しいものや絵柄が目当ての切手収集ではありませんでした。さらに、切手収集をしていたのは女性が多く、上記のように部屋の壁や家具の装飾のために切手を集めていたのです。
現在のような切手収集が男性たちによって行われるようになったのは、1850年代からとされています。
日本では、1957年にお菓子メーカーの大手グリコがおまけとして商品に世界や日本の切手をつけたことから、1960年代には切手収集ブームが巻き起こりました。新しい切手が発売される日には、郵便局に行列ができたともされています。
このような光景は、現在でもほかの商品などでよく見かけることがありますが、切手の収集のために行列ができるというのは、今では珍しいですね。
切手の収集方法はさまざま
切手の収集の仕方には、多くのものがあります。「ゼネラル」「テーマティク」「リコンストラクション」「国別コレクション」の4つについて解説しましょう。
①ゼネラル
「ゼネラル」というのは全般的に切手を集める方法です。ただし、発行数が多いのですべてを集めることはできません。
②テーマテイク
「テーマティク」というのは、ある分野だけの切手を集めることです。カタログなども販売されていますが、世界には収集家の人だけのために発行されているものまであります。
③リコンストラクション
「リコンストラクション」というのは、個別の切手から元の切手シートを再現するという、かなりマニアックな収集方法です。
④国別コレクション
「国別コレクション」とは、ある国の切手を集めるという、昔は一般的な収集方法でした。
簡単に誰でもできる切手収集の方法といえば、やはり家に届いた封筒から切手を集めるという方法でしょう。切手をぬるま湯につけてはがした後、乾かします。もっともお金のかからない切手収集方法ですね!
切手にはもちろん高い価格で取引されている種類もありますが、たいていは10円から100円くらいのために手軽に買うことができます。切手の収集は、このような買い安さが魅力でもあるといえるでしょう。たいていの趣味と言うのは、なにかとお金がかかるものですからね。
思い立ったらすぐにできるので、今から切手を集めてみようという人は、自分が好きな絵柄をテーマに始めてみることがおすすめです。好きな絵柄を集めれば、ちょっとした自分だけの美術館を作ることができるので、そんなところが切手収集のおもしろさではないでしょうか?
切手収集に必要なアイテム
切手を収集するうえでは、そろえておきたいアイテムが3つあります。
①ピンセット
切手収集の趣味では、まず「ピンセット」が必需品でした。なぜなら、切手に指紋があると価値が下がるとされていたからです。
石鹸でどんなに洗っても、手には皮脂が微妙に残っているので、切手収集のコレクターはピンセットを必ず使っているのです。
②ストックブック
集めた切手は「ストックブック」というファイルに入れられて保管されます。冊子状の厚紙に透明な紙が貼り付けられていて、そこにはさむことで切手を整理します。
ストックブックを使う目的は、もちろん切手を保管するためと、「鑑賞しやすい」という点もあります。ストックブックに整然と並べられた切手は、それだけで見栄えがしますよね!それが価値のあるレア切手ならなおさらです。
③ルーペ
「ルーペ」も、切手収集であると便利なアイテムです。切手の印刷の細かい部分を調べたり、拡大すると絵柄の新しい魅力を見つかることもあるので、ルーペがあると楽しさがアップするでしょう。
「シリーズ切手」はマニアが必死に収集した
切手収集がブームになった当時のマニアは「シリーズ切手」も必死になって集めていました。
たとえば、いろいろな花が絵柄となっている「花シリーズ」でも、ブームのときは値段が高かったと言われています。
ほかにも、
- エビやイカなどの海の生物が絵柄の「魚介シリーズ」
- 数種類ほどの祭りが描かれた「祭りシリーズ」
- 国体のスポーツをする選手達が絵柄となっている「国体シリーズ」
などもありました。
「東京オリンピック」や「札幌冬期オリンピック」などのオリンピック記念切手セットなどもありました。オリンピックといえば世界的なイベントで、それが東京や札幌などの当時の日本で行われるということで話題となっていたのでしょう。
その記念として、オリンピックの競技の絵柄が描かれた切手が発行されていたんですね。
このような話を聞くと、当時の切手マニアだった人は「あったな~」「なつかしいなあ~」という感じではないでしょうか?
オリンピックと言えば、2020年にもまた東京で開催されますよね!今回は、どのようなデザインの切手になるのか注目ではないでしょうか?
収集した切手の現在の価値は?
「大切にして収集してきた切手、今では価値が上がっているのかもしれない?」と思う方もいるかもしれません。しかし、実際にはその多くが額面割れをしているようです。金券ショップではレアな切手のほうが安くなっているという現状です。
「もういいや!」と思って郵便局に行っても、購入した切手は買い取ってもらえません。ただし、手数料を1枚5円出せば新しい切手・ハガキに交換はしてもらえます。
逆に言えば、昔は欲しくても収集することができなかった切手も、お手ごろな価格で購入できるということにもなるでしょう。欲しくても揃えられなかった「あのころ」のリベンジをしてみるも良いかもしれませんね。
日本の切手では、昭和23年の1948年に発行された5円切手の「見返り美人」、その翌年の昭和24年の1949年に発行された8円切手の「月に雁」などがレアな特殊切手として一般的に有名です。
記念切手が高い価格な切手の代名詞のように思われがちですが、実際は未使用のままで保存されていることが多いため、希少さという点では「不発行切手」等の切手以外では高いとはいえない状況です。稀品で価値が高い切手は発行回数の多さから、変種等ができる可能性がある普通切手ということが多くなっています。
まとめ
懐かしの切手収集と、現在の切手の価値についてでした。近頃では、マイナーな趣味となった切手収集も、ブームが再燃しているという話もあります。もちろん今までずっと趣味だったという方もいるでしょう。今でも切手収集は根強い人気があるようです。
現在、切手という物は価値的にはあまりないかもしれませんが、一週周って趣味にしても良いかもしれませんね。
切手なんかあまり使っていない最近の人で、かわいい物が好きな人なんかは、新鮮な魅力がある品物になるかもしれません!
ストックブックで自分の好きな絵柄の切手を集めてみてはいかがでしょうか?