着物の帯

着物の帯の種類とTPOに合わせた選び方。着物に上品なアクセントを

着物を着た方を目にした際に印象に残るのは、着物の優美さはもちろん、帯の美しさもそうではないでしょうか。鮮やかな着物の色にアクセントを添えるように巻かれていて、時には着物よりも目が向いてしまうかもしれません。

そんな着物をより美しく引き立ててくれる帯なのですが、実はいくつかの種類があることをご存知ですか?

この記事では、そんな着物に欠かせない帯の種類について紹介させていただきたいと思います。

着物の帯は主に3種類

着物の帯は主に3種類

帯の種類は大きく分けて3種類あります。それぞれ長さや作り、そして格が異なるため、見た目はもちろん、着物を着て行く先がどのような場なのかも考えながら帯を選んでいかなくてはなりません。

そこでここからはその3種類の帯、「袋帯」「名古屋帯」「半幅帯」について紹介して行きたいと思います。

①「袋帯」

「袋帯」は最も格が高い帯です。形状的な特徴は表裏に別の生地が使われており、そのために袋のように中に空洞ができるため「袋帯」と呼ばれています。

袋帯は格が最も高いため、どんな場に使っても問題のない帯です。とはいえ基本的には結婚式などの礼装として使うことが一般的ですし、またお値段もそれなりにすることが多いため、カジュアルな場面では少し使いにくいかもしれません。

②「名古屋帯」

「名古屋帯」は「袋帯」についで格の高い帯です。太鼓を結んだ際に太鼓となる部分が、それ以外の部分の倍以上の幅があることが形状的な特徴で、他の帯と見間違えることはまずないのではないでしょうか。

また名古屋帯は比較的カジュアルな場面に向けても作られているため、「袋帯」に比べて軽く扱いやすく、セミフォーマルな場面で使うことはもちろん、普段着やちょっとしたお出かけの際にも気軽に使うことができる帯です。

③「半幅帯」

「半幅帯」は最も格が低い帯です。形状的な特徴は他の帯よりも細いことで、「袋帯」の半分程度の幅しかありません。

そしてその細い形状のために非常に扱いやすく、初心者でも簡単に結べることはもちろん、様々な結び方ができることから長年着物を愛用して着た方でも楽しむことができる帯です。

また半幅帯は格が最も低い帯ですが、それはこの帯の欠点ではなくむしろ長所であり、お祭りに着て行く浴衣や部屋着の着物のような、着る機会の多いカジュアルな場面に気軽に使用することができます。

とはいえ非常にカジュアルな帯ではありますので、フォーマルな場面はもちろん、セミフォーマルな場面でも使用するべきではありません。

3種類ある着物の帯の使い分け

3種類ある着物の帯の使い分け

ここまで紹介してきたように、帯はフォーマルな場であるか、カジュアルな場であるかによって適切なものを選ぶ必要がありますが、しかしこれらの区別はなかなかつきにくいですよね。

そこで本記事では、着物を着て行く主な場面をいくつか挙げ、その場に相応しい帯を紹介していきたいと思います。

TPOに合わせ、帯をチョイスして気持ちを表したり、カジュアルな場面では着物や浴衣などのアクセントにしたりと帯で表現していきましょう。

①結婚式、成人式

①結婚式、成人式

結婚式や成人式は式典ですから、最も格の高い「袋帯」をつけていくことをおすすめします。

特に結婚式のような慶事は、「おめでたいことが重なりますように」というゲンを担いで袋帯が選ばれることが多く、可能ならば袋帯を選ぶようにした方がベスト。

結び方も同じくゲンを担いで二重太鼓にすればなおいいでしょう。

②お葬式

②お葬式

お葬式などの不幸な場では、「不幸が重なりませんように」という意味を込めて「名古屋帯」をつける場合が多いです。

「袋帯」は結婚式や成人式で好まれていた理由と同じ理由から忌避されますから、その代役と言ったところでしょうか。

また葬式については黒い帯をすることが推奨されるという点についてもお忘れなく。

③花火大会など

③花火大会など

お祭りのようなカジュアルなイベントに浴衣などを着て出かける方もいらっしゃると思いますが、そういう場面では「半幅帯」や「名古屋帯」をおすすめします。

もちろん「袋帯」をしてはいけないというわけではありません。

カジュアルなイベントにもつけていきたいという場合もあるでしょう。

しかし、つける手間や汚してしまう可能性を考えれば、気楽に扱える上記「半幅帯」や「名古屋帯」の2種類が有力候補だと言えるのではないでしょうか。

まとめ

着物に合わせる帯について、その種類とつける場面について紹介してきましたが、帯について知りたいことを知ることができましたでしょうか。

帯は着物に比べればそれほど目立たない存在ではありますが、着物を引き立ててくれる縁の下の力持ちでもあります。

ですからこの記事で紹介してきたように格ももちろん大切な要素ではありますが、やはり自分が綺麗だと思う帯、自分がつけて行きたい思う帯を選ぶことが1番です。

そのためにも、いろいろな場面で着物を着てみて、自分にぴったりの帯と着物を探してみてはいかがでしょうか。


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